eclipseでgradleを使うための環境構築

Yokohama.groovy #16に参加してきた。元々Groovyに興味はなかったが、Mavenやantに代わるgradleというビルドツールに興味があって、そのビルドスクリプトがGroovyで書けるのだ。
最終的には仕事で作っているeclipseプラグインプロジェクトをgradleでビルドしたいので、eclipse上でgradleを使ってビルドする環境を作った。その環境構築&操作方法をメモしておく。

gradleとは

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gradleはビルドの為のツールで、従来のantやMavenと同じような物だ。antやMavenはすべてXMLでビルドスクリプトを記述していたのに対して、gradleはGroovyでビルド手順を記述する。ant、Maven、gradleのそれぞれ違いはおおまかに以下のような感じらしい。

  • antは何でも書けるが、とにかく書くのが大変(XML...)
  • Mavenは特定の範囲内であれば簡単に書けるが、そこを外れるとスクリプトを書くのが大変
  • gradleは何でも書けるし簡単に書ける(らしい)

まだ詳細に比較はしてないのでもう少しgradleを理解できたら比較記事を書く。

環境構築

gradle本体のインストール

Mac OS Xでgradleをインストールする場合、Homebrewを利用するのが一番早い。

$ brew install gradle
...
$ gradle -v

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Gradle 1.6
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Gradle build time: Tuesday, May 7, 2013 9:12:14 AM UTC
Groovy: 1.8.6
Ant: Apache Ant(TM) version 1.8.4 compiled on May 22 2012
Ivy: 2.2.0
JVM: 1.6.0_41 (Apple Inc. 20.14-b01-445)
OS: Mac OS X 10.8.2 x86_64

gradleプラグインのインストール

次にgradleをeclipseのUI上から実行する為の環境を整える。

  1. eclipseを起動して、Help->Install New Softwareを開く
  2. InstallウィザードでAddボタンをクリックし、http://dist.springsource.com/release/TOOLS/gradleをUpdateSiteとして登録する
  3. Extentions / Gradle IntegrationからGradle IDEにチェックを入れる
  4. Nextボタンを押し、ウィザードを進めてFInishボタンをクリック

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Groovy IDEのインストール

ビルドスクリプトを編集する為にGroovyのIDEをインストールする。
gradleのプラグインのインストールと同じ手順で、ここから自分のeclipseのバージョンに合わせたUpdateSiteのURLを探して登録する。

gradleプロジェクトを作る

新規作成する場合

  1. ProjectExplorerを右クリックして、New->Others...を選択
  2. gradleプロジェクトを選び、Nextボタンをクリック
  3. プロジェクト名と、テンプレートを選択してFinishボタンをクリック

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既存プロジェクトをgradleプロジェクトにする場合

  1. gradleプロジェクトにするプロジェクトを右クリックして、Configure->Convert to Gradle Projectを選択する

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これでeclipseのプロジェクト自体はgradleプロジェクトになり、ネーチャーと必要な依存関係が追加される。追加で以下の作業が必要になる。

  • build.gradleのファイルの作成
  • ソースコードとテストコードのフォルダの切り直し(ビルドスクリプト内でこれらのパスを変更できる?)

gradleのビルドを実行する

  1. Window->Show ViewからGradle Tasksを選択して、Gradleのビューを表示させる。
  2. プルダウンメニューからビルドしたいプロジェクトを選択する
  3. 実行可能なタスクの一覧から実行したいタスクをダブルクリックするとそれが実行される
  4. build.gradleに書いたタスクを更新したら右上に表示されているRefreshボタンを押す事で反映される

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終わりに

gradleのユーザーガイド(日本語訳)が非常に充実していて良かった。gradleを始めるときはこれを見れば大丈夫そう。なお、環境は作ったが暫くは挙動を理解する為にコマンドライン上で操作する予定。